Category
お知らせ
【症例写真】ポロッと取れる虫歯の正体。う蝕検知液と手動で削る当院のこだわり
青く染まった虫歯と、手動器具(エキスカ)で削る重要性

今回の症例写真は、虫歯治療の最中に「う蝕検知液(うしょくけんちえき)」という青い検査薬剤を使用し、感染部位を手動の器具で除去している様子です。
虫歯治療において「どこまで削るか」の判断は、歯の寿命を左右する非常に重要なプロセスです。削りすぎてしまえば健康な歯を削ってしまうことになりますし、逆に削り残してしまうと、詰め物の下で虫歯が再発(二次齲蝕)してしまいます。
当院では、この「削りすぎ」と「削り残し」を防ぐために、う蝕検知液と手動器具(エキスカベータ)を組み合わせた丁寧な治療を行っています。
う蝕検知液(青)が示すもの
画像の中で、歯の一部や先端が鮮やかな「青色」に染まっているのがお分かりいただけるかと思います。
この青い液は、「細菌に感染して柔らかく壊れてしまった歯の組織(感染象牙質)」だけに反応して着色する特殊な薬剤です。う蝕検知液は赤色と青色があり使い分けています。
・青く染まった部分: 菌に侵され、二度と元に戻らない組織(除去が必要)
・染まっていない部分: まだ健康な歯、または再石灰化が可能な組織(残すべき部分)
機械(タービンやエンジン)で一気に削ってしまうと、この境界線を通り過ぎて健康な歯まで削ってしまう危険があります。そのため、青く染まった部分に対して、当院では「エキスカベータ」と呼ばれるスプーン状の手用器具を使用します。
感染して柔らかくなった虫歯は、エキスカベータを使うと「ポロッ」「サクッ」と力をかけずに簡単に削り取ることができます。
「検知液で染まらない虫歯」もある?手動で確かめる大切さ
実は、虫歯治療において非常に重要なポイントがあります。それは、「う蝕検知液で綺麗に染まらない虫歯(軟化象牙質)が存在する」ということです。
検知液は非常に優れたツールですが、虫歯の進行度合いや水分量、感染の深さによっては、十分に染まらないケースも珍しくありません。もし「染まっていないから大丈夫」と薬剤の反応だけに頼って治療を終えてしまうと、中で虫歯を残したまま蓋をしてしまうリスクがあります。
そこで重要になるのが、「歯科医師の指先の感覚」です。
当院では、検知液で染色して確認するだけでなく、必ずエキスカベータの先端で直接触れ、歯の「硬さ」や「粘り気」を手感触で確認します。
・手応えが柔らかく、引っかかる感触がある場合: 染まっていなくても感染部位と判断し、手動で丁寧に除去する
・カンカンと硬い音・手応えが跳ね返ってくる場合: 健全な歯質に達したと判断し、削るのをストップする
このように、最新の検査薬剤だけに過信せず、「手動で触って確かめる技術」を組み合わせることで、初めてミリ単位・マイクロメートル単位の精密な虫歯除去が可能となります。
まとめ:大切な歯を守るための妥協のない精密治療
当院では、「削る量を最小限に抑え、健康な歯質を最大限残す(M.I.コンセプト)」を治療方針として掲げています。
・う蝕検知液による視覚的な可視化
・エキスカベータを用いた手感触での確実な見極め
・健全な歯質を傷つけない丁寧な手動除去
一つひとつのステップを愚直に行うことで、大切な歯の寿命を延ばす治療を提供しております。「歯をなるべく削りたくない」「確実な治療を受けたい」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
