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ドクターブログ
「抜くしかない」と言われたその歯、諦める前に。マイクロスコープを用いた精密根管治療という選択肢
「もうこの歯は、抜くしかありませんね」 もしあなたが、どこかの歯科医院でそう告げられたとしたら。
あるいは、数ヶ月も根の治療に通っているのに一向に痛みが引かず、銀歯の下にまた膿が溜まってしまったとしたら。
どうか、最後の一歩を踏み出す前にこの記事を読んでください。
当院には、あなたと同じように「何度も根管治療を繰り返してきた」「銀歯が痛んで来院したが、レントゲンを撮ったら絶望的な状況だった」という患者様が数多く来院されます。
なぜ、あなたの歯の痛みは繰り返されるのか。なぜ、一生懸命通っているのに治らないのか。そこには、日本の歯科医療が抱える構造的な問題と、それを打破するための「精密根管治療」という選択肢が存在します。
他院で「抜歯」を宣告された患者様
繰り返される痛みと腫れ。「またか」という絶望
ある日、当院に一人の新患様が来院されました。「数年前に神経を抜いて銀歯を入れたところが、急に浮いたように痛む」という主訴です。
詳しくお話を伺うと、その歯は以前から何度もトラブルを起こしていたそうです。一度神経を抜いた後、再び痛みが出て根の治療をやり直し、合計で十数回も通院したとのこと。患者様は「もう何度も治療したから、これ以上はどうしようもないのでしょうか……」と、諦めに似た表情を浮かべていました。
「抜歯してインプラントですね」他院での宣告
当院でレントゲンを撮影すると、銀歯の土台となっている根の先に、黒く大きな影が映っていました。これは「根尖性歯周炎」と呼ばれる病気で、根の中に細菌が繁殖し、顎の骨を溶かしている状態です。
前の医院では「もう根がボロボロで、これ以上治療しても成功する見込みがない。抜歯してインプラントにしましょう」と言われたそうです。しかし、患者様の本音は「自分の歯で、もう一度美味しく食べたい」という切実なものでした。
根管治療が再発する原因と保険診療の限界
「再治療」における一般的な成功率の傾向と、精密治療の必要性
実は、日本の保険制度における「根の再治療(一度神経を抜いた後の治療)」の成功率は、驚くべきことに約30〜50%程度と言われています。院長が常々お伝えしている通り、過酷な条件下での再治療は「3割程度しか完治しない」というのが現場の実感に近い数値です。
なぜこれほど低いのでしょうか? それは、保険診療という限られた時間とコストの枠組みの中では、再感染を防ぐための十分な処置が物理的に困難だからです。
「手探り」の治療が、根の中に細菌を残してしまう理由
根管(歯の根の管)は、非常に複雑で細分化されています。 多くの保険診療では、肉眼またはルーペ(拡大鏡)のみを頼りに、歯科医師の「手探り」と「経験」で洗浄を行います。しかし、暗く狭い根の中は肉眼では絶対に見えません。汚れが取り残されたり、器具の破折に気づかなかったりすることで、数年後にまた細菌が暴れ出し、再発を招いてしまうのです。
歯を残すための「精密根管治療」|マイクロスコープの重要性
当院では、この「30%の壁」を突破し、自分の歯を残したいと願う方のために、自由診療(自費)による精密根管治療を提供しています。
肉眼の20倍。マイクロスコープで見える「真実の景色」
精密治療の要となるのが「マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)」です。肉眼の最大20倍まで拡大して根の中を観察することで、手探りでは不可能だった「細菌の取り残し」を視覚的に確認しながら除去できます。
「見えない手探りの治療」から「見える精度の高い治療」へ。この違いが、治療結果を劇的に変えます。
成功率を高める「ラバーダム防湿」と徹底した無菌治療
さらに、当院が徹底しているのが「ラバーダム防湿」です。治療中に唾液(=細菌の塊)が根の中に入らないよう、ゴムのシートで歯を隔離します。
開業から9年間。当院が積み上げてきた統計データにおいて、自費による精密根管治療の成功率は95%に達しています。マイクロスコープによる可視化、ラバーダムによる無菌状態の維持、そして専用の薬剤と器具を駆使することで、保険診療では成し得なかった「再発しない治療」を目指しています。
(※当院の自費診療における統計データに基づきますが、お口の状態により結果は異なります)
もし、それでも治らない「残り5%」に当たったら?
医学に100%はありません。当院のデータでも、5%ほど、通常の根管治療だけでは治癒しないケースが存在します。
原因は「根の外側」に潜むバイオフィルム
なぜ95%は治るのに、5%は治らないのか。その原因の多くは、細菌が根の管の中(内側)だけでなく、根の先端の外側に強固な膜(バイオフィルム)を作って付着してしまっていることにあります。
この場合、歯の内側からいくら洗浄・消毒を繰り返しても、外側の細菌にはアプローチできません。
通常の根管治療で治らない場合の「歯根端切除術(アピコ)」
しかし、ここで「抜歯」を提案しないのが当院の強みです。 通常の根管治療で改善が見られない場合、外科的に歯ぐきをめくり(フラップ)、根の先を数ミリ切除して外側の病巣を直接取り除く**「歯根端切除術(アピコエクトミー)」**を行います。
中からのアプローチがダメなら、外から治す。この二段構えの体制があるからこそ、私たちは「抜歯」という最終手段をギリギリまで回避できるのです。
【統計データが証明】当院の根管治療の成果
当院がこの9年間、一貫して精密治療にこだわってきたのは、患者様の10年後、20年後の笑顔を守りたいからです。
自費診療への投資は、将来の「自分の歯」への投資
精密根管治療は保険適用外となります。
・自費精密根管治療:13.2万円(税込)
・土台(コア):3.3万円(税込)
・被せ物(クラウン):13.2万円(税込) ※難易度によって変動があるため、初診時に詳細な費用説明を行います。
一見、高額に感じられるかもしれません。しかし、保険治療を繰り返して最終的に抜歯となり、インプラントやブリッジが必要になるコスト、そして「自分の歯を失う精神的苦痛」を考えれば、この段階で再発リスクを最小限に抑えておくことは、最も賢明な投資であると私たちは確信しています。
精密根管治療のリスクと注意点
- 歯根破折: 歯の根にヒビが入っている場合は、精密治療を行っても残せないことがあります。
- 術後の反応: 治療後、一時的に痛みや腫れが出ることがありますが、通常は数日で治まります。
冒頭でご紹介した患者様も、精密根管治療を選択されました。数回の通院で痛みは完全に消失。影のあった顎の骨も、数ヶ月後のレントゲンでは新しい骨が再生していることが確認できました。
「何度も通って、結局ダメだと言われて絶望していましたが、もっと早くここに来て相談すればよかったです。自分の歯で食事ができる幸せを噛み締めています」
その笑顔こそが、私たちがマイクロスコープを覗き続ける最大の理由です。
抜歯を諦める前に「精密根管治療」の検討を
根管治療は、いわば「建物の基礎工事」です。どれほど綺麗な被せ物をしても、土台となる根が腐っていれば、いつか必ず崩壊します。
・何度も同じ場所が痛む
・違和感があるが「様子を見ましょう」と言われ続けている
・抜歯を宣告されたが、どうしても諦めきれない
もし一つでも当てはまるなら、まずは当院のカウンセリングにお越しください。開業9年の実績と、成功率95%を支える精密機器、そして万が一の際の外科的アプローチ。その全てを駆使して、あなたの歯を救うための最善の道を一緒に探します。
あなたの歯の運命を変えるのは、今日、ここでの決断かもしれません。
この記事の監修者

都筑マイクロスコープ歯科 院長
内田 宜孝
UCHIDA YOSHITAKA
「歯の神経を抜くこと」は、患者様のその後の人生を左右する大きな決断です。だからこそ、私は安易に抜髄や抜歯を選択せず、マイクロスコープを用いた精密治療で「一本でも多くの歯を救う」ことに全力を注いでいます。 かつて治療で怖い思いをした方や、諦めかけている方も、ぜひ一度ご相談ください。友人や家族に対するように、あなたの歯の未来を一緒に考え、守っていくことをお約束します。
【プロフィール】
神奈川歯科大学卒業。日本歯内療法学会、日本顕微鏡歯科学会所属。 「石井歯内療法セミナー」や「顕微鏡治療ハンズオンコース」など、高度な技術研鑽を積み、再発の少ない精密根管治療を提供している。
