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根の治療痛みがある腫れてしまう根管治療
- Before
- After
症状 根の治療を半年間やっているがうまく治らないと当医院を受診されました。ずっとお痛みがあったそうです。
このように長い時間根管治療を行なっていたのに治らない患者さんが、当医院には多くこられていますが、ほとんどの患者さんに共通のことが、マイクロスコープ、ラバーダムを使用していないことが挙げられます。
また、治療期間中の根っこの蓋もされていないことが多く認められます。治療方法 当医院ではマイクロスコープ(精密な根管治療を行うのに必須な器具)を使用して根管治療を行いました。まず、この方の治療においてはもっと大切なのは隔壁(ラバーダムを設置するのに必要な処置)の処置がされておりませんでした。これでは根管内をいくら綺麗にしても唾液による感染を起こしてしまい治療の意味がありませんので、初めに隔壁を作成しラバーダム(無菌的な治療を行うためのもの)を設置してから感染根管治療(根の再治療)を行いました。
今回のケースではラバーダムなどはもちろんですが、マイクロスコープの使用が必須の治療器となりました。
マイクロスコープを使用していれば半年間も治らなかった原因をたった1回の治療で治すことができました。マイクロスコープがあるだけで、半年を根の治療で病院に通わなくてすんだわけです。
やはりこの器具の重要性は今の歯科治療に必須の器具だと思われます。費用 精密根管治療 13、2万円 備考 適応症がございますので全ての患者さんに行うことはできません。事前の審査診断がとても大切になります。 -
患者さん情報
年代 40代 性別 男性 -
治療方法
治療前の状態ですが治療と治療の間のシールドがされていないため、感染が起こり続けている状態になります。これではいくらいい治療を行なっても治ることはありません。
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歯茎に横から何やら白いものが出てきています。これは確実な情報ではありませんが、カルシペックス(保険での治療時に入れるお薬)が根っこの先端から漏出して歯茎から出てきているのではないかと思われます。このカルシペックスは根っこの先端からは出してはいけない(法律的にダメです)材料です。これも治らない原因の一つになっているのではないでしょうか。
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隔壁を作成しマイクロスコープで根管内を観察しているところですが、3つの大きな根管口(3つの大きな穴)が確認されますが、その真ん中に何やら小さな穴があるように見えませんでしょうか。
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この穴が治療されてないのが今回の治らない原因ではないでしょうか。
この写真では実際にファイルを試適している状態ですが、感染象牙質(ファイルの近くに出ている粉のようなもの)が根っこの中から出てきている状態です。 -
実際に拡大と洗浄が終わった状態です。
このように隠れた根管が実は歯の中には多く存在しています。
このような小さな穴はマイクロスコープでないと発見することは困難であり、実際この患者さんは半年間この根管が発見されないで放置されていました。
このようにマイクロスコープを使用すると難しい難治性(治すのが難しい)の感染根管治療も簡単ではないですが治療することが可能となります。