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毎日磨いてるのに虫歯になる理由とフロス・定期検診

「毎日、朝と晩に歯を磨いているのに、なぜか虫歯ができてしまう……」——このようなお悩みを抱えている方は少なくありません。ご自身では一生懸命ケアしているつもりでも、お口の中には歯ブラシだけでは防ぎきれない落とし穴がいくつも潜んでいます。

まずは、毎日歯磨きをしているのに虫歯ができてしまう代表的な3つの理由を解説します。

毎日磨いているのに虫歯ができる3つの理由

理由①:歯磨きだけでは汚れを落としきれないから

どれだけ丁寧に磨いても、歯ブラシ1本で落とせるプラーク(歯垢)は、お口全体の6割程度にとどまるとされています。残りはどこにあるかというと、主に「歯と歯の間」や「歯と歯ぐきの隙間」です。これらの場所は歯ブラシの毛先が届きにくいため、時間をかけて磨いても汚れが残りやすくなります。この残った汚れが停滞し、やがて虫歯の原因になることがあります。

理由②:歯と歯の間の「見えない初期虫歯」が潜んでいるから

歯の表面(噛み合わせの溝など)にできる虫歯は、鏡で見たり舌で触れたりして気づきやすいものです。しかし、歯と歯の間にできる虫歯は、外側の健康な歯の壁に隠れているため、初期段階では見た目でわかりにくいのが特徴です。痛みがなく見た目もきれいに見えるのに、内部で虫歯が進行しているケースもあります。自分では気づきにくいため、対策が遅れやすいというリスクがあります。

理由③:お口の環境(唾液の質や食習慣)にリスクが隠れているから

虫歯の原因は磨き残しだけではありません。間食の回数が多かったり、糖分の多い飲み物を頻繁に口にしたりしていると、お口の中が酸性(歯が溶けやすい状態)に傾きやすくなります。また、唾液の分泌量や、酸を中和する能力(緩衝能)には個人差があります。「磨いているのに虫歯になる」という方は、こうした食習慣やお口の体質的なリスクが影響していることもあります。

虫歯が神経まで進む「根管治療(根治)」の負担

虫歯の発見が遅れ、歯の深いところにある神経(歯髄)まで達すると、神経を取り除いて歯の根の中を清掃する「根管治療(こんかんちりょう/通称:根治)」が必要になります。「神経を取れば痛みがなくなるのでは」と思われるかもしれませんが、根管治療は患者様にとって負担の大きい治療です。

【回数と期間】治療の完了まで何度も通院が必要になる

根管治療は、細かく複雑な形をした歯の根の中を、器具で少しずつ清掃・消毒していく処置です。細菌を十分に除去しないと再発するため、1回では終わりません。歯の状態や根の数にもよりますが、週1回ほどのペースで数週間〜数ヶ月にわたって通院が必要になることがあります。仕事やスケジュールを調整して通い続けることは、負担になりやすいものです。

【痛みと負担】麻酔や治療中・治療後の違和感

神経が生きている状態での治療には麻酔が必要ですが、炎症が強いと麻酔が効きにくいこともあります。また、治療期間中や、根の中に薬を詰めた後も「ズキズキする」「噛むと痛い」といった違和感が続くことがあります。治療回数が増えれば、その分の費用も重なっていきます。

【将来のリスク】神経を失った歯はもろくなりやすい

根管治療のリスクは治療後にも及びます。神経を失った歯は、栄養や水分が行き渡りにくくなり、歯の質がもろくなりやすいとされています。硬いものを噛んだ拍子に歯が割れてしまう(歯根破折)リスクが高まり、治療したにもかかわらず抜歯が必要になることもあります。神経を取るということは、その歯の将来的なリスクが高まることでもあります。

根管治療を避けるために|今日から始める2つのセルフケア

負担の大きい根管治療をできるだけ避けるには、日々のセルフケアの質を高めることが重要です。今日から実践していただきたい2つのポイントをお伝えします。

デンタルフロス(糸ようじ)を毎日の習慣にする

歯ブラシだけでは落としきれない歯と歯の間の汚れを落とすのに役立つのが、デンタルフロス(糸ようじ)です。歯ブラシの後にフロスを歯と歯の間に通すことで、プラークの除去率が高まるとされています。特に虫歯になりやすい歯と歯の隙間の汚れを物理的に掻き出せるため、フロスを使うかどうかで将来のリスクは変わってきます。「フロスはたまにやるもの」ではなく、毎晩の歯磨きとセットの習慣にすることをおすすめします。

正しい歯ブラシの当て方とタイミングを意識する

力任せに磨くのではなく、毛先を「歯と歯ぐきの境目」に45度の角度で当て、軽い力で細かく動かすように磨くのが基本です。当院では、お口を全体的に確認し、汚れが残っている場合は「どこに磨き残しがあるか」「フロスの使い方をどう改善するとよいか」をお伝えしています。ご自身の磨き癖を知り、正しい当て方を身につけることが近道です。

なぜ定期的な歯科医院でのクリーニングが必要なのか

どれだけセルフケアを頑張っていても、汚れを100%落としきることは難しいものです。だからこそ、定期的に歯科医院でプロのケアを受けることが大切です。当院の定期検診とクリーニングには、根管治療になるのを未然に防ぐための役割があります。

プロの目で「正しく歯磨きができているか」をチェックする

当院では、クリーニングの際に「適切な歯磨きができているか」のチェックを重視しています。定期検診を続けている患者様の多くは、ご自身で質の高い歯磨きができるようになっていきますが、最初から全員が上手だったわけではありません。

当院では、磨き残しが多い状態のまま治療を始めることは、原則として行いません。原因となる磨き残しを改善しないまま治療しても、また新しい虫歯ができやすいためです。まずは歯磨き指導で正しい磨き方を身につけていただき、お口の環境を整えてから治療に入ります。治療後も、きれいな状態を維持できているかを定期検診で確認していきます。(痛みが強いなど急を要する場合は、状態を見て対応します。)

見えない初期虫歯を「レントゲン」で早期に見つける

当院では、定期検診に通っていただいている患者様に対して、原則として1年に1回程度のレントゲン撮影を行っています。歯と歯の間の虫歯は目視だけでは見つけにくいため、レントゲンを撮ることで、内部で広がりつつある初期虫歯を見つけやすくなります。定期的に撮影していれば、虫歯ができていた場合も比較的早い段階で見つけやすく、大きな治療になる前に対応できる可能性が高まります。

自分では落とせない歯石を除去する

プラークが硬くなった「歯石」は、ご自身の歯ブラシやフロスでは落とせません。歯石は表面がザラザラしていて細菌の温床となり、虫歯や歯周病を悪化させる要因になります。医院でのクリーニングでは、専用の器具を使って歯石やバイオフィルム(細菌の膜)を除去します。

まとめ|定期検診で歯磨きチェックを受けましょう

当院の定期検診では、はじめは3ヶ月に1回などのペースでお口を管理します。プロのクリーニングと正しいセルフケアを続けると、お口の環境が改善し、歯石が付きにくい状態に近づいていきます。歯石が付きにくくなれば、通院の間隔を半年に1回、1年に1回へと段階的に延ばしていくこともできます。

「毎日磨いているから大丈夫」と過信せず、一度プロの目で「正しく磨けているか」のチェックを受けてみてください。痛くなってから、あるいは「根管治療が必要」と言われてから後悔する前に、定期的なレントゲン検査とクリーニングで、健康な歯を長く守っていきましょう。

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