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ドクターブログ
歯が欠けたらどうすべき？気になる治療法や注意点を解説
人間の歯は水晶と同じぐらいの硬さがあるため、そう簡単に割れたり欠けたりすることはありません。その歯がもし欠けてしまった場合はそれ相応の原因があり、その原因によって対処の方法も変わってきます。
ここでは歯が欠ける原因や欠けた時の注意点、さらに欠けた部分の治療法などをご紹介しましょう。
歯が欠ける原因
歯が欠ける原因には、以下のようなものがあります。
虫歯
歯が欠けてしまう原因で、最も多いのは虫歯です。虫歯になると、細菌の作る酸によって歯が少しずつ溶けてもろくなります。表面上（エナメル質）は問題ないように見える歯でも、その内部（象牙質）では虫歯が広がって中身がスカスカになっているケースは意外と少なくありません。このような状態になると「硬い物を噛んだわけでもないのに、歯が欠けた」ということが起こります。
過去に神経を取る治療をした歯
大きな虫歯などが原因で神経を取る治療をした歯は、神経のある歯よりももろくなる傾向があります。これは神経を取る際に、歯に酸素や栄養を届ける血管も一緒に除去されてしまうためです。これにより、神経のある歯であれば問題なく噛めるもの（煎餅など）でも歯が欠けたり根っこが割れたりすることがあります。
衝突や転倒によるケガ
虫歯の次に歯が欠ける原因で多いのは、自転車で転んで口元をぶつけたり、スポーツで相手と衝突したりなどといった外傷です。また、ケガによる歯の破折（欠ける）は幼児にも多く、1人歩きがまだ不安定な時期にテーブル等にぶつけて歯が欠けてしまうケースはよくみられます。
歯ぎしり・食いしばり
就寝中の歯ぎしりや日中に無意識にしてしまう食いしばりは、体重の2～3倍ほどの負荷が歯にかかると言われています。歯の先端や歯ぐきとの境目あたりの歯質が欠けたり、詰め物が頻繁にとれたりする方は歯ぎしり・食いしばりが頻繁に起こっている可能性が高いでしょう。
歯が欠けた時の注意点
何らかの原因で歯が欠けてしまった場合、以下の点に注意しましょう。
できるだけ早く歯科医院を受診する
欠けた歯が奥歯だと「見た目が気にならない」「とくに痛くない」という理由で受診を先延ばしにされる方も少なくありません。ただ、放置する時間が長くなると欠けた部分から虫歯になったり、さらに大きく欠けてしまったりするおそれがあります。したがって、歯が欠けたら症状の有無にかかわらず、できるだけ早めに受診するようにしましょう。
欠けた部分を指や舌で触らない
歯が欠けた部分を指や舌でむやみに触れると、内部に雑菌が侵入して症状を悪化させるおそれがあります。また、欠けた断面が鋭利な場合は傷つけてしまう可能性もあるため、欠けた部分はできるだけ触れないようにしましょう。
強い痛みがある時は痛み止めを服用する
歯が欠けたあとに痛みがでた場合は、効能に「歯痛」「歯の痛み」と記載されている痛み止め（鎮痛剤）を服用して痛みを和らげます。それでも痛みが引かない場合は、すぐに歯科医院を受診しましょう。
冷たいものや熱いものを控える（神経が残っている歯の場合）
神経が残っている歯が欠けた場合、冷たいものや熱いものがしみて痛みを感じやすくなります。したがって、食事は常温で、もし噛みにくい場合は軟らかくて消化によい食品を選ぶようにしましょう。
歯科医院での治療法について
歯が欠けてしまった場合、歯科医院では以下のような治療で欠けた部分を修復していきます。
歯科用プラスチックによる修復（コンポジットレジン修復）
欠けた部分が小さい場合は、「コンポジットレジン」というプラスチック素材の材料を詰めて形を整えていきます。保険が適用できますが強度や耐久性はあまりないため、長く使ううちにすり減ったり変色を起こしたりします。
詰め物・被せ物による修復（保険診療）
歯の1/3～1/2ほど欠けた場合は、詰め物（銀歯）や被せ物で歯の形を修復します。歯を削ってある程度形を整えたあとに型取りをし、詰め物や被せ物を作っていきます。
セラミック治療（自費診療）
歯の1/3～1/2ほどが欠けてしまい、その部分を自分の歯と変わらない見た目に修復したい場合はセラミック治療がおすすめです。セラミックは歯科で使用される素材の中で最も審美性に優れ、天然歯と同じ色調や透明感を再現できます。パッと見ただけでは詰め物や被せ物だと気づかれないほど、自然な仕上がりになるのがメリットです。
抜歯＋ブリッジ・入れ歯・インプラント
歯が大きくかけて根っこの部分しか残っていない場合、抜歯になる可能性が高くなります。抜歯後はブリッジや入れ歯、インプラントのいずれかで見た目や噛む機能を回復していきます。
まとめ
頑丈な歯も虫歯をはじめ、転倒や衝撃、歯ぎしりなどが原因で欠けてしまうことがあります。痛みがないからといって放置しておくと欠けた所から新たな虫歯が発生したり、今よりさらに大きく欠けてしまったりするおそれがあるため注意が必要です。
欠けた部分を元と変わらない状態に修復したい場合は、天然歯と同等の色調が再現できるセラミック治療がおすすめです。セラミックは審美性に優れるほか、プラークがつきにくく虫歯や歯周病になりにいくいという特徴があります。ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。