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夜に歯が痛くなったらどうしたらいい? 痛みの原因や対処法を解説

お口に関連する症状でとくに厄介なのは、夜間に起こる歯や歯ぐきの痛みです。昼間は何もないのに夜になるとうずきだす、そんな経験のある方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、夜に歯や歯ぐきが痛くなった場合に考えられる原因や対処法などをご紹介していきます。

 

夜に歯が痛くなった時に考えられる原因

夜に歯が痛くなる原因には、以下のようなものがあります。

 

神経まで進行した深い虫歯(歯髄炎)

歯は表面からエナメル質・象牙質・歯髄の3層構造になっており、虫歯が象牙質から歯髄へと進むにつれ痛みが強くなっていきます。とくに歯髄に達する深い虫歯では歯の神経が炎症を起こす「歯髄炎」を発症し、ズキズキする激しい痛みをともなうようになります。歯髄炎の痛みは夜になると激しくなることも多く、「痛みで眠れない」というケースも少なくありません。

 

中等度~重度の歯周病

歯周病は口内の細菌が歯ぐきに感染・炎症を起こし、その炎症がやがて歯を支える骨にまで広がってしまう病気です。歯周病が進行すると歯ぐきの痛みや腫れも徐々にあらわれ、急性症状により夜間に激しい痛みをともなうことがあります。

 

歯の根っこの先が膿んでいる(根尖性歯周炎)

長く放置している虫歯や過去に神経を抜く治療をした歯では、根っこの先に炎症が起こり膿がたまることがあります。これは「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」と呼ばれる病気で、初期の頃は歯が浮いたような感じがしたり、噛むと痛んだりする症状があらわれます。ただ、症状自体は軽いので「何となく変だな」と思っていながらも放置されるケースは少なくありません。そうしているうちに病状が進行し、やがて昼夜を問わずズキズキとした激しい痛みを感じるようになります。

 

親知らずの痛み(智歯周囲炎)

親知らずが横や斜めに生えていたり、うまく磨けず不衛生な状態が続いたりすると、歯ぐきに痛みや腫れをともないやすくなります。これは「智歯周囲炎」という親知らず特有の炎症で、はじめは軽い違和感だったものが、ある日から急にズキズキと痛みだすこともあります。さらに症状が進むと、あごから首にかけて大きく腫れたり、口が開けられなくなったりするため注意が必要です。

 

夜に歯が痛くなった時の対処法

夜に歯が痛くなった時は、以下のような方法で痛みを抑えていきます。ただし、これらはあくまで応急処置に過ぎないため、翌日以降のできるだけ早い時期に歯科医院を受診するようにしてください。

 

痛み止め(鎮痛剤)を服用する

夜に眠れないほど強い痛みがでた場合は、市販の痛み止めを服用して症状を軽減しましょう。効能の欄に「歯痛」「歯の痛み」と記載されていれば、どのタイプの痛み止めでも問題ありません。ただし、用量・用法は必ず守って服用してください。

 

冷たいタオルで痛い部分を冷やす

痛みのある部分に冷やしたタオルなどを当てると、痛みが軽くなることがあります。ただし、患部に直接氷を当てるなど、急激に冷やすことは控えるようにしてください。

 

歯に何か詰まっていたら、口を軽くゆすいで取り除く

虫歯の穴に食べ物が詰まってズキズキ痛む場合は、軽めに口をゆすいで詰まっているものを除去すると痛みが落ち着くことがあります。強くゆすいだり、爪楊枝などで無理に取り除いたりするとかえって痛みが強くなるため、優しくゆすいで剥すようにしてください。

 

体を温めない

歯や歯ぐきの痛みは、体が温まると痛みがでたり強くなったりしやすくなります。したがって、夜間に歯や歯ぐきが痛みだしたら少し体を冷やしてみるのも効果的です。

 

そもそも夜に歯が痛くなりやすい理由とは

歯や歯ぐきに生じる痛みは「血流」が関係しており、患部の血流が多くなるほど痛みが強くなる傾向があります。とくに夜間は、以下のような要因でお口周りの血流がよくなるため、痛みが強くでやすくなります。

 

頭部の血のめぐりがよくなる

夜間は「お風呂に入る」「飲酒」「横になる」などの行為によって、日中よりも頭部への血流がよくなります。これにより、歯や歯ぐきに痛みがあらわれやすくなります。

 

リラックスの神経(副交感神経)が優位に働く

私たちの体は「自律神経」という神経の働きにより心拍や血圧、体温などを調整しています。その自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、交感神経が「アクセル」、副交感神経が「ブレーキ」の役割を担うのが特徴です。夕方から夜間にかけてはブレーキの神経である副交感神経が優位に働き、血管が広がって血液のめぐりがよくなります。これにより頭部の血流も増えるため、痛みがでやすくなります。

 

まとめ

夜は頭部への血流が増えることで、日中よりも歯や歯ぐきの痛みがあらわれやすくなります。夜間に痛みが出た場合は、「鎮痛剤を服用する」「患部を冷やす」「歯に詰まっている汚れを除去する」などの方法で痛みを和らげましょう。

ただし、この方法で痛みが消えても根本の原因(虫歯・歯周病など)が治ったわけではありません。したがって、そのまま放置せずに早めに治療を受けるようにしましょう。

 

 

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